こんにちは、ゆうじんです。
電子書籍は本当に便利ですね。私はKindle派ですが、スマホでもタブレットでも読めるので、隙間時間でも読むことができます。
私は乱読派でジャンルにとらわれず読むのですが、最近はなんとなくミステリー本を読むことが多いです。
Kindleでミステリー本を読んでいて、ふと、昔に単行本で買った本を読みたくなりました。
久しぶりに書庫から引っ張りだして読みんだのはこちら、島田荘司氏著の「改訂完全版 占星術殺人事件」です。
島田荘司 氏とは
島田 荘司(しまだ そうじ)氏は、1948年生まれの日本の推理作家で、本格ミステリーの巨匠です。
島田氏は、1981年に名探偵御手洗潔が登場する「占星術殺人事件」で小説家としてデビューしました。当時は松本清張氏をはじめとする社会派推理小説が隆盛でしたが、そのミステリー界に本格推理の再興を切り拓きました。ちなみに「占星術殺人事件」はイギリスの大手一般新聞の「ガーディアン」で「世界の密室ミステリーベスト10」で第2位、週刊文春の「東西ミステリーベスト100」で日本部門第3位に選ばれています。
また、氏は本格ミステリーにおける新人の推薦、発掘にも力を入れており、綾辻行人、歌野晶午らを世に出すなど、1980年代後半から現在のミステリー隆盛に繋がる流れをつくった人物です。後進の作家の多くが、氏の影響を受けたと言っています。
改訂完全版 占星術殺人事件
そんな島田氏のデビュー作が、この「占星術殺人事件」です。
(あらすじ) 1936年2月26日、画家の梅沢平吉が、自宅の密室状態のアトリエで殺された。そして、現場に残された遺書には怪奇な計画が記されていた。それは若い6人の処女から、それぞれの星座に合わせて体の一部分を切り取り、それらを合成して完璧な肉体を持つ女性「アゾート」を作成するというものだった。 平吉の死後、6人の姉妹が全員殺され、それぞれ体の一部が切り取られた姿で日本各地で発見される。はたしてアゾートは作成されたのか? また、アゾートはどこにあるのか? そして犯人は誰なのか? これらの謎は解かれることなく、占星術殺人と名づけられたこの事件は、やがて迷宮入りとなった。 事件から40年以上経った1979年。飯田美沙子という女性が、探偵の才能がある御手洗潔の元へやってくる。聞けば、亡くなった元警察官の父の遺品を整理していたところ、自分が占星術殺人で切り取られた体を各地に運んだと告白した手記を見つけたという、、、。 迷宮入りした猟奇殺人のトリックとは!? 名探偵御手洗潔を生んだ衝撃作の完全版登場!
現在、講談社文庫から出版されており、文庫としてはページ数が500ページを超える大作となっています。しかし、長さを気にさせないほどの展開の面白さがあります。
本格ミステリーを再興させただけあって、肝となっているトリックは史上類を見ないほどの独創性、衝撃があります。
本格派の王道通り、不可能としか思えない犯罪、そして正々堂々と読者に勝負を挑んでくる正統派のトリック。謎が解けていく時の快感や爽快感は言いようがありません。
私の感想は
私の感想ですが、既に紹介で書いている通り、間違いない名作でオススメです。
これまでたくさんミステリーを読みましたが、この本のトリックは忘れらないほどのインパクトがあります。また、謎解きもフェアで「やられた」という感じです。
私はもともと完全版ではないもので読んだのですが、完全版が出版されたのを聞いて改めて買い直しました。それほど好きです。ただし、時間が経ってから、完全版を読んだので細かにはどこが変わったのかよく分かりませんが、完全版に図が追加されていたのはわかりました。図がある方がイメージが湧きやすいので、未読の方には完全版をお勧めします。
いくら言葉を尽くしても、謎が解けていく快感は伝えにくいような気がします。気になった方は、ぜひ一度読んでみてください。本当に心からオススメです。
では。